【ポケモン実況者大会】虹ぽけの意図。憧れの舞台、その向こうにあるものは。

 

うみんちゅです。

今回は、僕が以前に主催したポケモン実況者大会『虹ぽけ!-2hors pokemonn-』について振り返ります。

  • 虹ぽけ!とは

ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』にて開催されたポケモン実況者大会です。開催日は10/29(土)。SV発売の約1ヶ月前でした。

当時の界隈で著名なポケモン実況者へ招集をかけ、ユーザー側にBDSPの集大成として配信を楽しんでもらいました。競技よりエンタメの側面が強い企画であるため、レギュレーションも通常の対戦とは一風変わったものが採用されています。

 

  • 目的(なんでやるの?)

  1. BDSP視聴層のニーズに答える。更にカジュアル層のファン化。
  2. 各実況者やクリエイターの自己実現の場。
  3. BDSP実況者たちへコネクション作りの場を提供する。
  4. 普段行われる対戦大会の需要や認知を広げて最新作へ移行する。

Q.なぜ実況者大会で対戦大会のことが出てくるの?

A.実況者大会を通し、より多くの視聴者に「大会」という存在を認知してもらうためです。実況者の本気で頑張る姿に心を動かされたり、エンタメを感じてもらえれば普段大会へ出ない層や興味がなかった層にもリーチできます。

 

  • 人選

作りあげるのはBDSP実況者大会です。

ポケモン実況者大会と銘打ちながら、蓋を開けてみると自分と近しい実況者だけ。苦手な実況者や繋がりのない実況者には声をかけない。そういうのもありますが、あまり面白味を感じません。人選には個人的な評価や感情は一切無く、界隈での実力と民意を尊重しました。

『過去2ヶ月間で一定本数以上のBDSP実況動画(生配信、shortsは除く)を専門に扱っていたポケモン実況者』を人選ラインと考えます。

幸い僕自身が当時のBDSP界隈ではTOP3に入る程度の力はあったため、これを満たす実況者、呼んで欲しい実況者を界隈の視聴層に挙げてもらいました。

名前が挙がった実況者のチャンネル、動画を確認したのち全員をお誘いしました。

改めてですが、基準はコネではなく実力と民意です。

 

※誘われなくて落胆した人達もこればっかりは許してほしい。と思ってしまうけど本当は良くない。(この世界で生きてるとそんな甘さは不要。と指摘されます)

 

  • レギュレーション

大会形式

BO1シングルエリミネーショントーナメント

 

対戦ルール

『ストーリーを最初からスタート、2時間後にガチ対戦をする』

 ①言語設定画面の状態からスタートして2時間後に6対6のシングルバトルで対戦する。 

 ②バグ、贈り物(ミュウ等)、外部との通信交換禁止。設定でBGMは0にしてはいけない。Switchの時計をあらかじめいじるのはOK。ただし、開始後は禁止。ポケモンは最大6体まで手持ちに加えられ、その際の被りや持ち物はなんでも良い。

 ③TODは『ガチで勝ちに行く』というコンセプトのもと、せざるを得ない状況であればOK。最初からTODを前提としている放置、型は非推奨。その他害悪系戦術もOK。ただしブーイングなどのトラブルは自己責任とする。

 

※ルールはマルチで活躍されているゲーム実況者フジナッツ健さんと作曲家マヨネーズこういちさんの原案です。

以前同じルールのゲーム実況者大会があり、私もBDSP実況者枠として参加しました。今回はこのエンタメ系ルールをポケモン実況者達がガチで挑んだらどうなるのかというのが見どころになります。

また大会上位3名と私で後日、本ルール最強フジナッツ軍団に団体戦を挑むというスペシャルマッチを行いました。

 

  • 実況者大会PV


www.youtube.com

 

動画編集クリエイターのオーDイルさんと私が制作しました。

ポケモン実況者大会という企画への愛やリスペクトが伝わったら嬉しい。

 

  • 所感

 

定員と形式について

企画当初は8人トーナメントを組む予定でしたが色々あり、僕を含む11人の実況者が集まりました。11人大会はかなり大会形式が難しく、トーメント以外の形式も考えました。しかし2時間ポケモンという元々のルール上、時間が非常に長くなってしまうため最終的にはトーナメントという着地となりました。もう少し綺麗なやり方もあったかも。

 

先述した大会目的について、1~3は概ね達成できたと考えています。

1のニーズとファン化について掘り下げていきましょう。

BDSPには今までポケモン実況者大会というものがなく、各実況者のコメント欄でもコラボを望む声はだいぶ前より上がっていました。そのため一定のニーズがあります。

またこの大会は『BDSP最後の祭り(闘い)』と銘打ちましたがそのキャッチコピーからも分かる通り、今から一気に新規を増やすというのは僕ら実況者視点、現実的ではありません。

 

僕の規模と大きな開きがあれば話は変わりますが、同規模帯~大規模帯の実況者には視聴者を増やすというよりも『今まで各々が集めた視聴者のファン化』これを意識してもらいました。実況者大会は視聴者目線だと自分の推し実況者を応援できる貴重なイベントでもあります。

youtubeをやっていると新規の数字ばかり気にするのはよくあることですが、僕は今いる視聴者を大事にした方が良いと常日頃考えています。これは心意気の問題ではなく、マーケティング的な観点でもそうです。

 

2の自己実現、これは元々『大会』という存在そのものの価値でもあります。

たこちゃんは無論輝いていたけど、そのほかの実況者はどうでしょうか。2時間ポケモンはその特性上、様々なドラマが生まれやすいです。戦略も勝敗も努力も運も...結果は人それぞれですが各実況者が自身の色を出して走り切れたと考えています。ポケモン界屈指のクソゲールール、お楽しみ頂けたでしょうか()

 

3のコネクション作りにいきましょう。

これを目当てに参加を決める出場者も多い印象を受けていましたので、交流をする機会は意識的に何度かセッティングしていました。

実際これがきっかけで今でも連絡を取り合う実況者はいますし、別の機会でコラボをしていた人達もいた様なので、上手く活用してくれた人は多いでしょう。

 

4.大会の認知ですがBDSPでの対戦、大会需要を高めることは出来たものの、最新作まで持っていくのは流石に叶わなかったなと。うむ。同じシリーズとは言えゲームが変わるとユーザーもガラッと変わります。今いるBDSP層だけでも余すことなくSVへ連れて行かねばと言うつもりでしたが、ランクマのシステムに挫折してる人も多いことでしょう。

元剣盾のガチ勢が強くて勝てないというよりも、ランクマのシステムが元BDSPユーザーの生活スタイルに合わないのではないかとも思っています。BDSPはシリーズの中でも比較的年齢層が高く、社会人や家庭を築いてる人も多い傾向があったので。

ここら辺は最新作で新しい企画や文化を0から積み重ねないとな~。

 

今回の大会はレギュレーション上、生配信ほぼ1択でした。しかし他のレギュレーションで生配信を推奨しますかと言われるとこれは諸説。

実況者大会を動画にするデメリットはいわゆる『シリーズもの』になるため基本的に伸びにくく、視聴者や投稿者も数日かけて付いていく必要があり大変な点です。

配信はライブ特有の掛け合いや視聴者との一体感、1回で完結する分かりやすさもあり悪くないと思っています。

ただしyoutubeではアルゴリズム上、配信より動画の方が優遇されやすいため目的が伸ばすことなら動画の方が良いです。もちろん僕もそんなことは織り込み済みでの企画でした。別のレギュレーションで開催するなら動画投稿スタイルを推します。

まあ2時間ポケモンも動画投稿できるように組み直しても良いかもしれない。

 

 

あとこれは主催者向けの思考ですが、

実況者大会って主催がリソースを削りまくって優勝者や参加者が輝ける舞台を作るという構図なので、自分を伸ばすために実況者大会の主催になるというのはあんまりお勧めできないかな。むしろ普段の動画投稿と違い、頑張っても自分には何の利益もないので虚無になると思います。(元々の拡散力や人選次第でもあります)

 

あの実況者大会で活躍した人は誰だ。と覚えていたとしても、あの凄い大会を誰が運営していたのか。なんてユーザー側は興味のかけらもありません。僕もやるからには自分にもちゃんとリターンがあるような企画をすべきとは思ってましたが難しかったです。強いて言えば経験値が上がったくらいでしょうか。

色んな企画をやりましたがポケモン実況者を取り纏め、足並みを揃えさせるこの企画は断トツで難しかったですし、本当にyoutuberは良い意味でも悪い意味でもyoutuberです。一般のTOPプレイヤーを扱うBDSPボスラッシュの方が簡単に感じたくらいです。

 

良いことばっかり書くことは良くないのでマイナス面、反省点にも少し触れましたが、僕は実況者大会が好きです。

ここ数年、実況者大会は衰退気味でその理由も何となく分かりますが、観てる側としてはこれでしか味わえない面白さがあります。界隈に与える効果も果てしなく大きいです。

 

この企画は目的や当日の内容を無事遂行できたか否かだけでなく、今後の活動次第でも価値が変わってくると思っています。

あの時あの大会であんな繋がりがあったからという出来事が将来起きれば大成功です。

関わってくれたみんながそれぞれ成長して、またどこかでお会いできる日が楽しみですね。